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箕面市は東日本大震災で被災された方を受け入れてくださる家庭や社宅などを募集しています

東日本大震災が発生してから1週間。
少しずつ被害の様子が伝わってきて、援助の手が届きつつある。
しかし、それは大阪の私達が経験した阪神大震災の比になるものではなく、事態はかなり深刻でもっと多くの公的機関や地方自治体の協力、長期的な援助が必要なものであることがわかってきた。

私のfacebookやTwitterでも、被災された方々の一時的な疎開や受け入れを西日本でできないのかという提言や意見交換がなされていた。私自身もその必要は感じつつも、個人の力でどうにかなるものではなく、どう考えたらいいのか思いを巡らせていた。
そういうとき、このブログにも同様のご意見をコメントでいただき、箕面市に要望してみようと市のホームページを確認したところ、3月18日付けで箕面市も受け入れの呼びかけをしていることを知った。

被災されたかたを受け入れていただけるかた(個人宅・社宅など)を募集します(箕面市)

箕面市では、東北地方太平洋沖地震で被災されたかた、および福島原子力発電所事故により避難を余儀なくされたかたに安心できる時間を過ごしていただけるよう、ご自宅や社宅などの空き室を提供し、受け入れていただけるかたを募集します。

さすが、福祉で定評のあった街、箕面である。こういう行動は賞賛に値すると思う。

しかし、いくつか気になることがある。それは受け入れ条件の敷居が高いのではないかということだ。

次の条件を満たすかたの受け入れをお願いする予定です

  • 東北地方太平洋沖地震により被災し、住宅に甚大な被害を受け、困窮されているかた(福島原子力発電所事故による避難区域に指定された地域にお住まいのかたを含む)
  • 受け入れ先が決定後、ご自身で箕面市役所までお越しいただけるかた
  • 1か月後(あるいは6ヶ月後)にご自身で生活の基盤を整えることができるかた

この条件を満たす被災者の方は、少ないのではないだろうか。
宮城県など津波で街ごと消えてしまったところなど、1ヶ月や半年で生活の基盤を再建できるだろうか。
また、すべて失ってしまった方が自力で箕面市まで来られるのだろうか。
箕面市まで来る費用を市で負担することや、受け入れ条件の緩和を検討してほしいと思う。

また、箕面市は市営住宅を、低所得者向け住宅(市内 14団地 385戸)・中堅所得者向け住宅(市内 1団地 60戸)持っている。この中で、今回の受け入れが可能なところはないのであろうか。
検討中とのことであるが、是非善処してほしい

協力を要請しているのは、一般家庭や社宅を持っている企業であるが、不動産業者にも呼びかけたらどうであろうか。
空いている物件をいくつか持っていると思う。
家賃を全額箕面市が補助する条件で、協力を呼びかけることはできないであろうか。

何しろ、今回の大震災は観測史上、世界で4番目の大地震である。
地方自治体としても、普通以上の援助が必要だと思うのである。

そして、一番気になるのが、受け入れ先の募集期間の短さである。
締め切りは3月30日である。
これでは周知されずに、終わってしまう可能性が高い。
現地ではようやく支援が始まっている状況である。
締め切りは当面設けず、長く受け入れ先を募集することが大切ではないのか。

人口12万人の箕面市としては、今回の東日本大震災への支援はよく頑張っているし、評価されるべきであると思う。
かつて福祉で有名だった街、箕面を知っているものにとっては、うれしい限りである。
しかし、その分もっとやってほしいと思うのは、望みすぎであろうか。

このブログの読者の中には、箕面市議会の議員の皆さんもおられる。
是非、私の問題意識を市当局にぶつけていただきたいと考える。
私自身も要望できることは、要望していきたいと考えている。

(3月20日追記)
自治体の避難民受け入れ費用、全額国庫で負担 厚労省:asashi.com

被災地からの避難者を受け入れる自治体に対し、厚生労働省は19日、財政負担分をすべて国で補助する方針を決めた。避難しやすい環境を整える狙い。災害救助法の運用により、かかった費用の全額を国庫負担とする。同省が各都道府県に通知した。

これで、箕面市も受け入れ条件の緩和に踏み込むことができると思う。

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東日本大震災の被災者の方々に対して、何ができるのか

3月11日に起きた東日本大震災の被害状況がどんどん明らかになってくるにつけ、義援金以外にもっと何かできることはないのか、という気持ちが日々強くなる。

箕面市からは消防隊員の方々も現地に到着し、救援活動に参加しているとのこと。
今は、このようなプロの方にお任せするしかない。
素人がボランティア精神で現地に行っても、ただ足手まといになるだけ。
消防隊員が少ない分、箕面市では他の職員が消防活動に回っているとのこと。
僕たちは、箕面の防災が現在手薄になっていることを自覚して、行動する必要があると思う。

Twitterやfacebookなどで、さまざまな意見が交換されている。
その中で、いろんな支援のアイデアが交流されている。
それはそれで、大変意義あることなのだが、僕はあえてこのときだからこそ、16年前の阪神大震災の教訓を振り返りたいと思う。

関西の大学新聞の学生達が、今回の震災についての情報収集に努力している。
現地で被災した関西の学生が、何とか関西に戻ってきて、現地の様子を伝えてくれている。
現地では電源の確保も難しく、携帯も通じず、情報も入ってこないとのこと。
そして、救援物資が決定的に足りない。
是非、下記のリンク先を読んでほしい。

UNN関西学生報道連盟

また、彼らは自分たちで阪神大震災の経験、教訓を本にまとめて出版している。

僕たちの阪神大震災ノート

語り継ぎたい。命の尊さ—-阪神大震災ノート

僕がここで数多くあるNPOではなく、なぜ単なる学生の取り組みを取り上げたのかというと、阪神大震災の時に、数多くの学生達がボランティアとして神戸の街に集まってきて、寝る間も惜しんで救援活動に尽力したという事実があるからである。
あのときに、日本で初めて本物のボランティア活動が生まれた、と評価されている。
その精神を今も引き継ぎ、NPOなどの団体にせずに、営利なしに活動している彼らのことを、是非紹介したいと思ったのである。

上記のノートの主婦の感想の中に、次のような一節がある。

「震災から3日後、神戸からわずか40キロの大阪では何ら変わることなく若いカップルが海に面したガラス張りの喫茶店でお茶を飲んでいる。この天と地ほどの差は一体何なのだろう」

この言葉に、僕は胸が痛んだ。そう、僕も大阪だったので、家は半壊しても住む場所はあったし、3日もすれば商店に食べ物も並び始めたし、神戸の街の悲惨さはTVで見ているのが主だった。

もしかして、これって、今回の地震の東京と茨城の関係と同じではないのか。

facebookにログインすると、東京での買い占めは控えてください、というメッセージが表示される。そう、都会は必ずそのうち物資が流通する。買い占めるお金があるなら、本当に物がない宮城や東北に回すのが、今一番求められることではないのか。

そういう意味で、関西が経験した阪神大震災の教訓は、必ず今回の大震災にも役立つと考えている。上記の本も4月に復刊するということなので、僕も手に入れてじっくりと読みたい。

福島第一原発の問題など、書きたいことは山ほどあるが、今は一人でも多くの命が助かることを祈って、眠りにつきたいと思う。

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